「第二の莫高窟」:鐘山石窟基本情報|プリントアウト
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「第二の莫高窟」:鐘山石窟
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(0票) 更新日:2021年01月17日

 鍾山石窟は陝西省子長県城西15キロ離れるの「鍾山」南麓にあり、「万仏岩」、「普済寺」、「大普済禅寺」、「石宮寺」とも呼ばれ、中国の重要文化財と指定され、「雲崗石窟」、「龍門洞窟」、「敦煌莫高窟」と同じレベルの石窟で、極めて高い歴史、科学、芸術価値を持って、「中国最古の石窟群」、「世界でもまれな石窟」、「第二の敦煌」だと考古学者たちに評価されています。

 鐘山石窟中日共同発掘プロジェクト」はすでに中国国家文物局に報告されました。



 鐘山石窟は西晋太和年(西暦366年)に作られ、漢、唐、宋、元、明、清など各時代を経て、その文化財の遺留が非常に豊富で、規模が雄大で、壮観です。10000体以上の石像は造形が真に迫っていて、体が豊満で、多彩です。泥金彩絵は千年を保ち、長持ちして変わらない状態です。石碑、題記などの書道傑作も完全なままに残されています。遺跡内に「恵善法師浮図塔」、「松岩法師浮図塔」、「塔林」、「煉瓦塔」、「石牌坊」、「粛寺宮」など貴重な建物はそのまま保存されています。

鍾山石窟は現在、6つの洞窟が現存し、左から右に順番に番号をつけています。「3号窟」は本窟で、「1号窟」と「2号窟」に、まだ部分的に仏像は残られてありますが、他の各窟に仏像はかなり風化されました。



 石窟の前部は木造廊下で、石窟前壁には3つの洞穴門が開けられ、いずれも高さ3.5メートル、幅2.6メートルです。中央門洞の上には、篆書「万仏岩」の3文字が刻まれています。



 石窟は広くて幅16.4メートルで、奥行き9.5メートル、高さ5.5メートルで、やや長方形です。中央にある石彫刻「基壇」は、長さ11メートル、幅5メートル、高さ1.4メートルです。「基壇」の8本の石柱が洞窟の頂とつながっています。石柱は幅1メートル、高さ4.1メートルです。基壇の本尊は過去、現在、未来の三世仏像で、それぞれ3.5メートルの高さで、その場で彫刻し、壇基と渾然一体となっています。その周りの各仏像は本尊の左右の脇に弟子、菩薩と一組の像が作られ、本窟の四壁及び石柱壁に小千仏、菩薩、羅漢、弟子など、すべてすき間なく数層の万余りの浮き彫りの小仏像をいっぱい刻んで、これらの浮き彫りはすべて仏教のストーリを主としてします。



 石窟の前壁の下には、16体の高さ0.7メートルぐらいの羅漢像があります。目を合わせて読経したり、考えを巡らせたりしている顔か、側首、眉を垂れたり、笑ったり、怒ったりしている顔か、それぞれのイメージは違った性格を表しています。



 石窟の東壁にある両側の像の間には、太子の旅図と僧の門図が彫られています。特に東壁の像の間の太子の涅槃図は、真に迫って描かれており、太子が天に昇って成仏した経緯を活写しています。



 釈迦仏が仰向けになって横たわり、不滅の境地に入る風景や弟子たちが大声で泣き叫んだり、頭を下げて泣いたり、物思いにふけったり、目を凝らして見つめたり、それぞれの表情はダイナミックです。



 哲人釈迦は80年、人生の真の意味を自覚して衆生を教化した。彼は大限が訪れたと感じた時、空でその河畔のボルネオ双樹の間を拘留して、弟子たちに一日の夜を明かした。「化功はすでに終り、寂必楽に入る」という釈加牟尼は、身を横たえて死に至らない非凡な境地に入り、安らかに眠れば、目も瞑るようになり、小鼻もよくもぐもぐし、仏教の「寂天為楽」の精神境界を示しています。あのような静かで、落ち着いて、慰めて、超然として、永遠にあのかすかに落ち込む神秘的な微笑は彫刻芸術の最高表現だと評価されています。



 各仏像の左右には大弟子の迦葉と二弟子の阿南がいます。迦葉の造形はやせて骨ばっていて、世の変転を経験して、忠節が変わらないで、困難な苦行生涯を余すところなく表現されています。阿難の造形は顔がきれいで、おとなしくて、聡明、英知、無邪気、活発で、手を合わせて祈りの形を表現されています。



 基壇の両端には、それぞれ1体の協侍菩薩を立てて、蓮台に足を踏み入れて、頭は花冠を被って、体は宝珠をはおって、長いスカートをおりて地面を引っ張ります。



 壇基の真前には、対称の自在観音が置かれています。壇基前の下、東に青獅子に乗る文殊菩薩、西に象に乗る普賢菩薩が造られてあります。



 明代の万暦年間になって、また本窟の外壁の上で、道教の老子と関帝の造像を精彫りしました。清代の儒教が盛んに行われ、孔子の像を補彫した上で、歴史的には「三教聖人」と呼ばれ、この三教聖人の「大集合」は、鍾山石窟の仏、道、儒三教が一つになる宗教文化を形成しました。



 鐘山石窟は千年以上の歴史を持つ民俗風情、色彩画工芸、服装装飾と彫刻芸術と建築芸術の重要な史料になっています。





鐘山石窟





鐘山石窟





本窟「3号窟」





本窟「3号窟」





本窟「3号窟」





本窟「3号窟」





本窟「3号窟」





本窟「3号窟」





本窟「3号窟」





本窟「3号窟」





本窟「3号窟」





「1号窟、2号窟、4号窟、5号窟、6号窟」の局部





「1号窟、2号窟、4号窟、5号窟、6号窟」の局部





「1号窟、2号窟、4号窟、5号窟、6号窟」の局部