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西安の人気「軽食」百選⑯
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(0票) 更新日:2020年06月03日

 いにしえの古都ーー西安には、色々の美味い「軽食」があります。今回は樊家蝋汁肉挟饃 (ファン・ジャ・ラー・ズー・ロー・ジャー・モー)をご紹介します。

 「肉挟饃」という読み方は昔からの古漢語で、目的語の前置きで、その意味は「肉は焼きパンの中にはさまれている」ということです。「蝋汁肉」は、最初、国時代に「寒肉」と呼ばれ、秦、晋、豫の三角地帯にあった韓国で作られました。秦が韓を滅ぼした後、その制作技術は秦の長安(西安市)に伝わりました。北魏の官吏「賈思_」が著した『斉民要術』に「蝋汁肉」の製法も記載されてあります。

 唐には樊姓の人が長安で「蝋汁肉」を営んでいたと伝えられています。清の光緒年間(1904年)には、「料理人の郷」である陝西藍田県の「樊炳仁」という人が西安南院門盧進士巷(今盧蕩巷)で「樊家蝋汁肉」を営んでいました。これは唐時代の「樊家蝋汁肉」の本格的な伝承人だと言われています。1926年、「樊炳仁」は、北京で調理人を任じていた息子の「樊鳳祥」を西安に呼び返して、店務に参与し、息子の別名「茂春」を店の名前に使って、「義茂春」と名づけました。その後、「義茂春樊家蝋汁肉」という看板が掲げられました。中国国家工商行政管理局の商標局は「商標法」の関連規定に従って、登録を承認し、1995年上半期に、「義茂春樊家蝋汁肉」に「商標登録証」を授与し、法律上の保護をあげました。

 トロトロに煮込んだコマ切れの肉をカリカリサクサクに焼かれた焼きパンに挟みこむ「西安風ハンバーガー」だといわれます。