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観光地レポート |
浦東発展銀行総行大楼 |
更新日:2014年12月02日 |
優れた建造物からは、まるでクラシック音楽の名曲が閑込められたかの如く感じ、それが長い歴史を持つものであれば尚更の情景を覚える。各時代の建物が独特の風景を織りそす都市景観としての美的風景となって上海を訪ねしましょう! |
南京東路歩行街からバンドにでて右に曲がり、九江路を越えるとすぐに中山東一路12号浦東発展銀行総行大楼がある。1923年落成した建物。設計は西洋の新古典主義様式で、とりわけ目をひくのが最上部のドームだ。当時イギリス人が誇らしげに「ベーリング海峡とスエズ運河の間で最も美しい建造物」と自慢していた。1955年上海市人民政府庁として利用したことがある。更にその前は匯豊銀行(香港上海銀行)だった。1997年上海浦東発展銀行が建物使用権を買い取り、現在に至る。
【歴史】
匯豊銀行はイギリスが極東に進出した中でも最大の金融機関で、1864年に香港に設立され、翌年には上海に支店が誕生した。上海支店は現在の和平飯店南楼がある場所にあったが、年々業務が拡大するにつれオフィスが手狭になり、移転拡張のために、1921年各安で現在の土地を買い入れた。1923年6月3日、パーマ&ターナー事務所が設計を、公和洋行パーマ&ターナー事務所が施工を担当した豪奢な建物が竣工する。それか第二次大戦が開戦すまで、匯豊銀行はここで営業を続けたる。
中国の伝統文化を重んじている証拠が銀行の正面玄関に座るイギリスで特注した2頭の青銅製のライオンだ。中国の鎮獣は一般的に雄雌のペアだが、この2頭はどちらもオスである。2頭には名前がある。玄関の左で咆哮しているのはステファン(Stephen)。1920年から1924年まで香港本社統括の名が由来。もう1頭の黙考するライオンは当時の上海支店長の名、スティット(Stitt)と名付けけられた。
【建物の特徴】
匯豊銀行大楼はバンドで広さ・間口の大きさ・体積の大きさが最大の新古典主義様式の建造物だ。建造物すべて鉄筋コンクリート構造で、ドーム部分も鉄筋で骨組みされているが、外観からその形跡は一切分からないようにしてある。
匯豊銀行大楼の最大の特徴は大きいなドームだ。バンドで唯一のドームがある建物です。ローマのギリシャ神殿を見たことがあれば、すぐにその姿を思い出し、この二つが似ていることに気づくだろう。回転扉を抜け、ドームの真下まで歩みを進めて見上げてみよう。神々を描いたすばらしいモザイクがそこにある。その下に「黄道十二宮」、更にその下にはロンドン・上海・香港・ニューヨーク・東京・パリ・バンコク・カルカッタの壁画がある。それぞれ大業の建造物と女神をモチーフにしたものだ。更にその下、8都市の下から延びる8本の円柱に挟まれて、16体のギリシャ風彫像が立っている。彼らは構成や謹厳など16の品格をそれぞれイメージしたもので、それらすべてを兼ね備えた者こそ真の銀行家である、という戒めだという。
ドームの見所は、ロビーに風格を漂わせて聳え立っている4本のイオニア式円柱。世界中でも6本しか現存しておらず、残り2本はパリのルーブル宮殿にあるという。
コリント式柱ー古代ギリシャローマのイオニア式・ドーリア式と並ぶ三大柱様式の一つ。柱の両端はキンポウゲ模様の装飾が施されていて、お互いに絡み合った葉と茎が蕾の間からすがたを見せる様は、柱の両端に花かごを置いたかのようだ。バンド建造物群の中でも珍しいコリント式柱をじっくりと見ることが出来るのは、恐らく匯豊銀行だけだろう。
【設計者】
パーマー&ターナー事務所(Palmer&Turner Group)
香港の老舗建築設計会社で、1911年に上海に支店を出し、中文名「公和洋行」とした。1920-30年代にはその非凡な実力を発揮して上式で見事な建造物を生み出した。上海デビューとなった彼らの仕事は有利大楼(現在のバンド3号)で、上海初の鉄筋構造物でもある。バンド建造物群全23棟のうち、パーマー&ターナーが手がけたのは10棟とほぼ半数を占めていることからも、当時の人気ぶりがうかがえる。
公和洋行のマネージャーG.Lウィルソン。1880年ロンドン生まれ、1901年に建築家の職を得た後、1908年に香港へ。1912年、建築家のM.H.ローガンと共に上海でパーマ&ターナー事務所上海支部を設立。
【周辺紹介】
中山東1路は単に美しい建物群を眺めるだけの観光エリアではなく、小休止する場所にも困らない。
バンド5-6号リノベーションされ、高級鉄板焼きのムーン・シャやミシ・コンチネンタル・レストラン・デザイン事務所・高級和食店などおしゃれな店が入っている。朝の税関ビルの鐘を聞きながら、太極拳をやたり、ジョーキングをしたり、夜になると、ライトアップされ、黄浦江両側色とりどり、現代の浦東地区と租界地の浦西地区両方を味わえて、違う上海を感じられる。
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