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国際飯店
更新日:2015年06月09日

 国際飯店は南京西路170号にあります。22階、84m(275フィート)で1952年まではアジアで最も高いビルであった。中国では1966年まで、上海では1983年まで最も高いビルのままであった。当時上海で最も有名だった場所である上海レースコース(競馬場)が見晴らせる建物であった。取り囲む上海レースコースと上海レクリエーショングラウンドは、中華人民共和国政府により人民公園に転用された。元々国際飯店は四行儲蓄会銀行が2階までを利用し、ホテルはそれより上を利用した。

数十年の間、国際飯店はずっと上海で最も高い建造物として上海のランドマークだった。上海に関連した映画や文学には必ずこの建物が登場し、上海に来た旅行者は全員南京東路のこの建物を背景に写真を撮り、上海観光の記念にしていた。
【歴史】
国際飯店を投資創建したのは、中南銀行・塩業銀行・金城銀行・大陸銀行の四行が共同出資設立、1923年6月に設立した「四行儲蓄会」だ。1932年頃、四行儲蓄会は競馬場(現在の人民公園)の向かいの土地を購入し、自社ビル建設計画を立てた。ビルの設計はハンガリーの設計士L.ビューデックが担当した。上海で確固たる基盤を築ぎ、24棟の高層ビルを手がけたヒューデックの実績には追随を見なかった。
ビル着工に入る前、投資家たちは建設予定地の地理的条件がホテル経営に最適だと気づき、当初の自社ビル建設計画を中止し、世界トップてベルのホテル建設に変更した。更にアスターハウス・ホテルのシボレー前マネージャーを高額で招聘し経営を任せた。ホテル名はインターナショナル・ホテルと決まったが、後ろにパーク・ホテルに改名。だが、中国語名は国際飯店のままになった。1934年12月1日、国際飯店がグランドオープンした。
自動エレベーターや国際長距離電話の導入など、最先端の設備と行き届いたサービスが来賓たちを喜ばせ、アメリカ元大統領フーバー、蒋介石の私的顧問ドナルドなどのVIPも国際飯店利用した。
また、1937年5月19日の中米長距離電話開通式を挙行したり、有名な社会活動家陳梅と「フライング・タイガーズ」の隊長クレア・リー・シェンノートとの婚約式の会場になったり、話題のイベントの会場としても使用された。
パークホテルのもつエピソードにも一つ、興味深いものがある。ビル建設中にまだ17歳だったイオ・ミン・ペイはその頃上海に住んでおり、この83.8メートルもある高層ビルの建立に興味津々で、度々現場にきてはその様子をずっと見ていたという。国際飯店が出来上がっていくのに啓発されて、少年は建築の道を志し、生涯その道を歩み続けることになったといわれている。
【建物】
上空からみるとパークホテルの形はダンベルのように両端が少し大きく、真ん中がへこんでいるのが分かる。側面から見るとパークホテルは階段のよう。ダンベルの両端が上に行くに従って細くなり、北側の一端から南京西路側の塔の部分に向かっても、段々に高度を増し、南京西路側の一面が最高点になっている。南京西路側のファサードはとても高層感と存在感に満ちており、周辺に何棟もの高層ビルが林立している中、どうしてもこの褐色の建物に目が入ってしまう。
当時のほかの高層ビルと同様、国際飯店にもアネックスは無い。この建築スタイルは建物の建築面積を極力多くし外観の垂直な直線感・高層感も際たたせることが出来る。装飾に頼らず、直線で建物の美感を表現しているのがアールデコ様式の特徴の一つだ。
真鍮製の回転ドアを抜けてロビーへ。ロビーは吹き抜けで、中央には非常に立派な大理石の柱が大樹の幹のようにそびえている。奥に進むと、表面に上海の略図が彫られた丸いテープルが置かれており、中心点が上海市の座標の中心であることを示している。
1950年11月上海市の平面座標システムを統一するため、当時の地政局測絵処が市内全域で三角測量を実施し国際飯店の屋上に立つ旗を座標原点に、この点を通る経線を縦座標軸に設定したことで、国際飯店は上海の「グランド・ゼロ」になった。
【周辺紹介】
緑の木々に守られた人民広場一帯でひときわ異彩を放っている赤茶色の国際飯店。そのすぐ隣に「黄河路美食街」の看板を見える。「佳家湯包」はこの通りで一番人気がある店だろう。小さいな小龍包目当てに多くの人が我先にと手を伸ばす光景には改めて上海人のパワフルさを実感する他にも「小楊生煎」など有名チェーン店も出店しており、どれも小さな店ながらその味には定評がある。
国際飯店の数軒隣にある新世界城。その10階にはマダム・タッソー蝋人形館がある。ブルース・リーやジャッキー・チェン、姚明に劉翔など、中華圏の大スターたちが出迎えてくれる。スケルトンの直通エレベーターに乗ると人民広場全体が見渡せるので、是非忘れずに使ってほしい。
ベジタリアンなら90年近い歴史を誇る老舗菜食店、功徳林精進料理がベストチョイスだ。南京西路445号にあり、一日限定50食分の濃湯菌菇面はあっという間に売り切れる。中国の伝統的な祝日である中秋節が来ると、功徳林の浄素蘇式月餅が出回り、上海人に喜ばれている。
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