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観光地レポート プリント
遅れて登場の「資江」と「八角寨」を訪ねて……
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(7票) 更新日:2013年12月07日

広西省の北部に位置する桂林のさらに最北部に、湖南の省境と接して広がる県が資源県です。ここには、長江の源流の一つに数えられる「資江」と、稜線に八つのカドを持つところから、「八角寨」と呼ばれるようになった山とが存在します。

ニ−ハオ!ようこそ~チャイナエイトへ~!

今日は、清流「資江」下りと「八角寨」ハイキングへとご案内します。

桂林市より資源県の中心都市まで120キロ程の距離ですが、田舎道と山越道で3時間車で要します。

中国では日本と逆に、資源県は桂林市に所属する下位の行政単位となります。

当地の観光は、他の桂林周辺の観光地と比べ遅れています。

未だ、広く一般には知られていません。

撮影日:2013年11月08日

撮影場所:広西省桂林市 資源県の資江と八角寨

尚、これは日本人の方の感想文です。

 

桂林市より2時間程走り資源県へ入ると、他の地方の田舎と随分と違う印象を受けます。

中国の農村地帯では建物の外観に気を遣ったような建築は、伝統的な木造建築を除くと、殆ど見ることはありません。

しかし、ここの県では車から見える範囲の建物が、伝統的な雰囲気を取り入れたモダンな建物に統一されています。

 

この地はブドウ作りが盛んで、車道の両側にはブドウ畑が広がっています。

そのブドウ畑の所々に現れる集落がおしゃれな建物で、とても中国のローカルな景色とは思えません。

その建物側面の壁には、モダンにデザインされたコウモリの紋章風の姿も付けられています。

 

県都の市街地へ入ると、ここも同じ様式に統一された中層ビルが立ち並んでいて、やはり中国の他の市街地とは、異質な整理された美しい街並を醸しだしています。

今のところ市街地の手前半分までで、残りはまだなされていませんが。

中国の沿海地方の大都市も含め中小の都市でも、統一したイメージで構成された都市を見ることはないので、こんな田舎のローカル県で、これ程の街並を見せられると、ここの行政指導者のメッセージを感じます。

かなりな公的負担をして建え替、改装を奨めているのだと思います。

ブドウ作りが盛んだと言っても、他に何かもっと大きな財源になる産業が有るのだろうと推察します。

中国では地方幹部がゆとりある場合は勿論、無い所からでも無理矢理に捻り出して、私腹を肥やすことが多い中、大都市でも見ることのない街並の整備を行い、それを村々にまで実施しているのは、すぐれた指導者の存在があるのでしょう。

 

県都の街中を通り過ぎると、直ぐに資江下りのこじんまりとした船乗り場へ着きます。桂林から約3時間を要しました。

岸には、鉄製の浅い丸底の遊覧船が6・7艘係留され、12名の客席に先客の2人の中年男性が座っている船へ、我々2人も乗り込むとすぐに船は岸を離れます。

晩秋の11月のこの日、空は白い雲に覆われ少々冷ための風が頬に当たります。

シーズンを外れたこの日は、特にお客さんは少ないようです。

 

この「資江」の流れは北上し、北の洞庭湖へ達し長江の本流へと合流します。

ここは水源に近く、川幅は20~30m別の山からの支流と合流するような箇所で40~50m程度のものです。大陸では珍しい清流で透明度は高くありませんが、青く清らかな流れです。

ここでは水源地と河川に対する環境保護も行われており、魚も多そうで釣人には最高だと思います。

春にはつつじの花が彩り、清流の住人であるカワセミも観ることができるそうです。

両岸には緑の森が続き所々竹林が混じり、余り人の生活感はありません。

途中1箇所位で、左に開けた見通しの広い場所があり、小さな集落が見られる程度です。

時たま出てくる瀬では、少し波立って流れの急な箇所もありますが、長さが3~5m位のものなので、スリルと言えるほどのものではありません。

途中、山の上に幅広巨岩が現れ、日本であればさしずめ屏風岩と名付けられるのを「風帆石」と、象が鼻を伸ばして水を飲もうしているような岩壁を「神象飲水」と説明されると、アーなるほどと思います。

全体を通して、ゆるやかに穏やかに流れる川面に身を預け、只々無心に楽しむ時の流れは素敵な大人の時間だと言えます。若者向けには、少しスリルの味わえるカヌー下りもあるそうです。

 

のんびりと過ごした1時間半の後、緑だけの何も無い岸辺に不釣合いな位モダンな大きな建物が現れます。高い橋脚に載ったそれへ上ると、広いワンフロアーのレストランになっていて、川を見下ろしながら食事できる造りになっています。

辺鄙な場所にしては、広く綺麗な造りで、期待は大きかったのですが、料理は良く言えば素朴な田舎料理、少々残念な味でした。でも朝が早かったので、ついお腹一杯に食べてしまいました。これが失敗だと思いしらされました。

 

次の八角寨へ向うため駐車場へ行こうとして、この川岸は山裾にあり、山の上の駐車場まで250~300mの石段を登る必要があったのです。満腹直後のこの石段はかなり辛いものがありました。

八角寨までの車中は、石段登りの疲れと満腹でうつらうつらの4~50分間でした。

八角寨中腹の駐車場からは、直ぐに歩きの上り山道になります。急な石段が続き長時間車に座り続けた直後では、かなりきつく感じる登りです。

暫くすると展望が開け、一服しながら辺りの景色を楽しめます。

 

この地は、中国南部に広く分布する丹霞地形の地です。

丹霞(タンカ)とは、辞書によれば「日光に染った朱色の雲の様子」と記されています。

要するに、朱色を帯びた地形が丹霞地形らしく、回りの緑のない剥き出しの山肌を眺めても、グレーの黒っぽい山肌で普通にしか見えません。それでも目を凝らして辺りを注視すると、一部の山肌に赤黒い感じも有るかなと思えます。

 

さらに登ると、通路上の一部に屋根が付き、両脇に腰掛の設けられた場があり、その道の前方に裸の小高い山が見え、それには真っ直ぐに上る急な石段が付いています。

先客の5・6人の若い女性グループが石段の下で休んでいるので、我々も腰掛に腰を降し暫し休みます。彼女達が賑やかに登り始め中程の休憩所へ達したので、我々2人も急勾配の直登石段の両側に張ってあるチェーンを頼りに登りにかかります。ここが一番の難所との覚悟で足を踏み出しましたが、ゆっくりですが彼女達が休んでいる場所まで休みなしで登れ我れながら驚き、ここまで間に体が馴れてきたのだと実感しました。

我々がここに着く頃には、彼女達は休憩所を出て登り始めるだろうと予測していたのに、我々が着いても一向に動こうとしません。しかたがないので2・3分立ったまっで休み先へ上へ登りました。

 

この石段から振り返ると、周囲に小高い独立した山が点在しています。これらの山々は、殆ど裸の岩肌を見せ、僅かに頭頂部のてっぺんに数本の毛が残っているように草木を載せています。

 

丹霞地形は砂岩や礫岩によって形成されているとのことで、それの地層かどうか分かりませんが、斜めに横線が走っているように見え、上からはタニシの殻の渦巻のように見えます。

この地の表現に「群れの螺は空に望む」との言葉があり、正にこのことかと合点がゆきました。

 

石段を登り切ると少し平坦な山道になり、その先に隣の山が飛び越えられそうな真近に立っています。少し回り込むと、こちらの山と向うの山の裸の山肌がくっつくような狭い空中に、小さな木橋が架けられています。一度に3人までの制限付の3mほどの粗末な木橋です。

橋の上から見下すと可也のスリルを味えます。300mもありそうな谷底が望め、高所恐怖症の人は足が竦みそうです。自殺の名所になるかもと不吉なことも頭をよぎります。

両側の山と山の上から岩壁が伸し掛かるように迫る空間から望む遠景も迫力があります。

橋の先に伸びる隣の山道は、人一人が通れる小道を、一気に300m位谷底までありそうな場所の岩壁に刻みつけられた山道です。

 

その先で幼い孫を背負ったお婆さんに遇い線香をすすめられ購入しました。

彼女の教えてくれた小さな山寺でお線香をあげ、亡き両親・祖父母の冥福をお祈りしました。

 

この後もう1箇所位上りがあるものの、概ね下りになります。

途中、主峰がよく見渡せる場所があり、ここの名が付く元になった八つの角を、稜線に数えることが出来ます。

 

下りの途中には深い谷底を抜ける所も有り、その切り立った岩の間に数百トンとも数千トンとも判じかねる巨岩が引っ掛かっている下を潜り抜けます。傍らにはその岩から割れ落ちたと思える数百トンの巨岩も転がっています。一寸スリルを味わいながら駐車場へ戻るとほっとします。

 

時間の都合で主峰へは登りませんでしたが、主峰の展望台からの雲海の眺めは素晴らしいと言われています。又、宋(960年~1276年)の時代に建てられた天心寺も残っています。

 

一周するコースは一時間少々で回れる快適なコースです。

足元はスニーカーが最適で、ヒールの靴では絶対に危険です。

少し歩き馴れた人向きだと言えます。

 

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